*この記事はPCゲームDL販売サイトの”PLAYISM”さんのレビュー企画に参加することで書かれたものです。レビュー企画の詳細はコチラです。
To The Moon 11月16日配信決定 & レビュワー募集
To The MoonというRPGツクールXPで作られた海外製ADV(戦闘やRPG要素は無い)のレビュー企画に参加することができたので、紹介&感想記事を書きたいと思います。
[紹介]
↑主人公の二人であるニールとエヴァ
物語は主人公であるニールとエヴァが仕事先(末期患者の家)に向かうところで事故を起こしてしまうところから始まります。ニールとエヴァの仕事は、末期患者の記憶を辿る装置を使うことによって、装置の中の世界で患者の夢を疑似的に叶えることであり、それがゲームの目的にもなっています。
↑患者の夢は「月に行くこと」らしい
患者の夢が判明したので、主人公二人は装置を使って、患者の記憶の中の世界を辿っていくことになります。ただし、なぜ患者が「月に行きたい」のかは患者の最新の記憶からは判明しません。そして主人公二人は、より過去の記憶の階層へと行くことになる。
↑あくまでも夢を叶えるのは患者自身である。
夢を叶えるのは患者自身ということで、記憶を辿っていき「月に行こうという願い」を子供の頃の患者に託すことになります。記憶の中の世界の過去に介入することで、それ以降の記憶が改変されます。それによって「月に行きたい」という夢を疑似的(あくまで装置の中の世界において)叶えることができます。
↑より過去の記憶を辿るには、患者の大切な品が必要となる。
主人公たちは記憶の階層ごとにメモリーピースを5つ集めてから、メメントと呼ばれるパズルを解くことで、より過去の記憶に行くことができます。このメモリーピースを集めるのはポイント&クリックで行います。メモリーピース集めとメメントと呼ばれるパズルを解くことがTo The Moonにおけるゲーム性となっています。メモリーピース集めとメメントパズルは非常に簡単となっており、ゲームのテンポを遅くする原因とはなっていません。
ゲームの基本的な流れは、患者の記憶を見る→メモリーピースを集める(探索パート。その記憶の階層での詳細な記憶などが分かる。)→メメントパズルを解く→より過去の記憶の階層へ行くといった感じです。
記憶を辿っていくというゲーム性の通り、このゲームは伏線ゲーになっていると思います。
序盤で判明する伏線だけを上げてみます。
・なぜ患者は月に行きたいのか?
・現代の末期患者の家で子供たちが演奏していた”For River”という曲は何なのか。
・現代の末期患者の家の倉庫に散らばっていた折り紙は何なのか。
序盤だけでもこのように大量の伏線があり、それは記憶の階層を辿ることによって増えていき、どんどんと謎が解明されていきます。
これ以上は書けないので、先が気になる人は記事の一番下にあるPCゲームDL販売サイトの”PLAYISM”さんのリンクからTo The Moonを購入してみてください。
ここで個人的な感想を書こうと思います。
[感想]
患者の「月に行きたい。ただ・・・、行きたい。」、この気持ちに尽きるゲームです。
伏線ゲーとしては序盤のインパクトが弱く、あまり先が気になるという感じがしませんでした。また序盤のインパクトが弱いだけでなく、記憶を辿って行っても事実が判明していくだけで衝撃はありません。伏線が徐々に解消されていく爽快感が味わえると思ったのですが、それは全くありませんでした。このゲームを伏線ゲーとしてプレイするのは、オススメできないかもしれません。話として見ても、理由付けなどが非常に弱いです。あとは主人公二人の掛け合いは、いわゆる同人ノリ(ネタ満載)で人によっては寒い可能性があります。
また、探索要素はクリックしていくだけでたいした謎解きはありませんし、メメントも慣れれば一瞬でクリアできるので退屈でした。このゲームがトップダウン式のゲームにする必要があったのかは疑問であり、移動は面倒でパズルも退屈なので一本道のノベルゲームにした方が良かった気がします。音楽は素晴らしいですが、やはりゲーム音楽はゲーム自体を気に入らなければ思い入れも出来ませんし、ゲームが面白そうだと思った人だけゲームを買うのが無難だと思います。この手の優秀なアドベンチャーゲームは日本ならフリーでも製品でもいくらでもありますし、海外レビュースコアが高いからといって面白いとは限らないということを改めて実感できました。
まぁ最終的な結論としては、この手のゲームの評価はストーリーが気に入るかによって違ってくると思うので、気に入る人は気に入るとは思いますね。相当ディスってますが、外国製RPGツクールゲームやアドベンチャーゲームが日本語化されることは滅多にないので、プレイする価値はあるとおもいます。プレイ時間は長くて5時間ぐらいですし、値段も安いので損したと思うことは無いでしょう。続編も出るらしいですが、このストーリーの弱さだと次回作に期待できるかどうかは僕は微妙ですね。
最後に日本語ベータ版を無料で提供してくださったPLAYISMさんに感謝したいと思います。
PLAYISMさん、ありがとうございました。
*この記事はPCゲームDL販売サイトの”PLAYISM”さんのレビュー企画に参加することで書かれました。
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名作 RPGツクール アドベンチャー 日本語版 | To the Moon